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先日、企業への融資名目で出資を持ち掛け、元本保証と高額の配当金支払を約束する手口で数億円もの出資金を集めた62歳の女性が逮捕されました。 この事件は、女性の容姿や海外での豪遊などが脚光を浴び、連日の報道がなされました。

しかし、このような投資詐欺・出資金詐欺は決して珍しいものではありません。最近、「投資したのに配当が全然来ない」「出資金が返ってこない」という内容の相談を本当に多く受けます。

まず、事業を行って利益を上げる人に対して、金銭などの出資をして、利益配当を受ける契約を匿名組合契約といいます。(商法535条以下、事業を行う人を営業者、出資をする人を匿名組合員といいます。)

匿名組合契約という契約類型が存在する以上、その有用性や存在価値を否定するつもりはありませんが、この契約類型を利用した詐欺・詐欺まがいの行為が非常に多く行われているのも真実です。

匿名組合契約の場合、お金の貸し借り(消費貸借契約)の場合の利息と異なり、利益が上がったときに配当を受けることになります。また、法律上も、損失を補填した後でなければ利益配当できないとされています。それゆえ、定期的に確実に配当を受けられるというという売り文句は、詐欺となる可能性が高いように思います。

匿名組合契約においては、営業者に損害が生じても、出資金は減少させない、出資金の元本は保証するという損失不分担の合意は一応有効と解されています。

しかしながら、事業が赤字になり、損失を補填できない状況になってしまえば、営業者の資産(返済資力)がなくなることになるわけですから、利益配当どころか出資金の元本返済を確実に行うこともできなくなるはずです。よほど大きな資産で元本返済が担保されているというような特別な事情がない限り、元本保証という売り文句も、やはり詐欺となる可能性が高いように思います。

また、実質的にも、元本返済を保証でき、高額の配当金を約束できるような適法なビジネスプランがあるのであれば、銀行や日本政策金融公庫などが融資してくれるはずです。

そのような金融をせずに、出資を求めてくる人を本当に信用できるのか、元本が本当に保証されているのかなどについては、かなり慎重に検討された方がよいと思われます。

このような投資詐欺・出資金詐欺の場合、出資を募る人は、決まって大風呂敷を広げてきます。冒頭の事件も、大手の金融機関名を利用していたようですし、よくあるのは、未公開株・外国通貨・技術や権利に関連して「海外でお金になるビジネスを発見した」「有名な雑誌やテレビ番組に取り上げられる予定がある」などと持ち掛けてくるパターンです。

どんなに仲の良い友人でも、お金の貸借や出資などの関係がこじれると関係は容易に壊れてしまうものです。もし友人などに依頼されて高配当の投資や出資をするのであれば、事業の内容を精査したうえで、「お金は返ってこないかもしれない」という覚悟をもって出資されることをお勧めします。絶対に儲かるビジネスなどあり得ないのですから。