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「紀州のドン・ファン」と呼ばれていた和歌山の会社社長の野崎幸助さん(77歳)の死亡
そして遺体から覚醒剤が検出されたという事件
死因が「急性循環不全」
とのことがわかったとのことです
薬物等の大量服薬が直接の原因かは不明とのことですが、やはり薬物との因果関係を疑ってしまいます…
今回の事件について
警察は被疑者不明で殺人事件として捜査を開始しているとのことなので
犯人が誰なのか
どのような犯行態様だったのかも気になりますが
その一方で
莫大な遺産がどのように分割されていくのかについても興味があるところです
今回は
紀州のドン・ファンの遺産分割について
簡単に説明させていただきます
まず紀州のドン・ファンには
妻と複数の兄弟がいるとのことです
遺言があれば遺言の記載に従いますが
今回は遺書がないとのことなので、
法定相続分による分割となります
子供がいないので
遺産の4分の3が妻
残りの4分の1を、複数のきょうだいで按分することになります。
家政婦は遺言がなければ対象となりません
ただ、仮に法定相続人である妻が
紀州のドン・ファンの殺害に関与していた場合
すなわち
『相続欠格』(民法891条)となります
故意に被相続人、先順位・同順位の相続人を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために刑に処せられた者(民法891条1号)
にあたるということです
この場合、妻が相続欠格となれば
相続人はきょうだいだけになります
もし死亡に関与していたとしても
覚せい剤を譲り渡していた場合や
頼まれて服薬させていたような場合は
殺人罪にはなりませんし
刑事裁判の判決前に亡くなることがあれば
「刑に処せられた」とはいえませんので
欠格にはなりません
なお、紀州のドン・ファンは
愛犬に全額残したいとも話していたそうです
遺言がなければそもそも遺産分割にあたっては無影響になりますが
もし遺言があった場合、愛犬に遺産を譲り渡すことは可能でしょうか?
この点については
犬には、簡単にいうと財産管理能力がない(財産を所有する能力がない)ため、
愛犬に対する遺言は認められません
もし愛犬のために遺産を使ってもらいたいという遺言を残すのであれば
管理をしてくれる人やお金の使い道を具体的に定めた遺言というかたちにすべきです
次に、紀州のドン・ファンは妻と別居していたという話もあるようですが
別居しているという事実は
妻が相続人としての地位を失わせたり、その取得割合を減らす理由にはなりません
もし妻以外の相続人が献身的な介護をしていたという事情があれば
寄与分(民法904条の2)として分割協議の際に考慮されることになります
最後に、紀州のドン・ファンが
籍を入れていない愛人と同居していた場合ですが
婚姻していなければ法定相続人にはなれません
もし相続人が誰もいない場合は
特別縁故者(民法958条の3)として、遺産の一部を取得できる可能性があります
このように
事件の真相が紀州のドン・ファンの遺産分割に直結する結果となり得ます
引き続き、事件の展開に注目していきたいと思います。