【大阪ハンドボールひじ打ち問題】故意の場合、加害選手は刑事処分を受ける?

コラム

日大アメフトの問題が起きた直後のスポーツトラブルだけに

この事件はマスコミや世論の注目を非常に集めています

ハンドボールのインターハイ大阪予選の決勝戦

試合の中で、選手が相手方の2年生エースプレイヤーに対して

故意と思われるかたちで行ったひじ打ちが問題になっています

またこの問題の1つの特徴として

前日に加害選手のいるチーム側の選手が

SNS上に被害にあった相手方の2年生エースプレイヤーを「ぶっ殺す」と話す内容の投稿を行っているということも相俟って

故意に行った暴行

チームとして狙って行った暴行ではないかという疑いが生じています

加害チーム側は

故意ではない

腕を掴まれているから振り払ったと話しているようですが

被害選手の立ち位置と、掴んでいる腕が左腕側であることを考えると

右肘を回すことは振り払う行動としては不自然かなと思います

 

今回のような暴行がスポーツの現場で起こった場合

一般的には反則やラフプレーとして

退場等の処分を受けるにとどまることが多いわけですが

あまりに行為が悪質な場合については

アメフトの事案と同様に

試合の中での反則を超えて

刑事処分等の対象になる可能性はあります

相手に対して故意にひじ打ちを行ったのであればそれは暴行罪

被害者の方が怪我をしていれば、さらに傷害罪ということになります

またわざとではない(故意ではない)場合は

怪我の程度にもよりますけれども

過失致傷罪の成立も検討されることにはなりますが

スポーツは正当業務行為としてある程度の体の接触、軽度の暴行については認められる

つまり違法性がないと解釈されますので

故意ではない場合にまで過失致傷罪として立件することまでは考えづらいと思います

今回の特徴の1つは

加害者の選手が未成年

高校生であると言う点です

未成年が犯罪行為を行った場合

警察において捜査がもし始まるのであれば

その案件は検察庁に送られ

検察官はすべての案件を家庭裁判所に送致します(少年法の定める全件送致主義)

そして家庭裁判所に送られた後

家庭裁判所の調査を経て

最終的に処分が決められます

処分なしとなるのか

保護観察もしくは少年院に行くか

はたまた成人と同じ裁判を受けるべきとされるのか(逆送)

などが決められます

本件に関しては

そもそも警察が動く、つまり捜査を始めるということは

少し考えにくいかもしれません

けれども被害者選手やその親御さん

もしくは学校が本件を問題視し、

告訴や被害届の提出等行った場合には

警察は捜査をしなければならなくなり

検察庁に送致しなければならなくなります

そして家庭裁判所に送致しなければならないことになります

もっとも家庭裁判所においても

保護観察や少年院送致などをする事案では無いでしょうし

鑑別所に入れて調査をするという案件でもないと考えられますので

不処分という結果になる可能性が高いと思います

 

次に今回の件の民事的な問題ですが

被害の結果、被害選手が病院に行くなどのかたちで何らかの費用負担をしたり

痛みを訴えているの場合には

やはり慰謝料等の支払いの問題が生じる可能性があります

ひじ打ち後にもプレイをできていたということですので

必ずしも重大な傷害結果が生じていなかったのかもしれませんけれども

お腹にアザが残ってるような場合には、やはり傷害ということで

慰謝料との支払いは検討されるかもしれません

この場合の支払い義務者ですが

加害者本人が未成年ですので

本人だけではなく両親も親権者としての責任を負い

また加害者監督のいる学校側も法的な責任を負う可能性はあります

日大アメフト問題が取り上げられた後だけに

高校のインターハイの予選でのこのようなトラブルがまたメディアを賑わせてしまう結果になってしまっています

未成年(高校生)ということもあって

SNSの投稿や暴行も含め、浅はかな面があったのかもしれません

これによって少年の将来が壊されることがないようにしてもらいたいと思います

またその一方で、自分の浅はかさを意識して

他のチームメイトもSNSの浅はかさを反省して

教訓にしていただきたいと思います

また結果も

加害チームが勝っているということで

フェアなプレイの結果ではないのではないかという疑念は、やはり払拭できないと思います

しかも1点差…

やはり決勝戦の後味が非常に悪くなってしまっていることについては加害選手のみならず

チーム全体として反省すべき点ではないかと思います

少しというか

全く話が変わりますが

今回のニュースを見て

僕はスラムダンク思い出してしまいました

ひじ打ちをしているところは

桜木が池上のお腹にこっそりチョップをしているシーンを

そして相手の2年生エースを潰しにかかった(疑いがかけられている)点については

インターハイでの豊玉戦

エースキラー南が流川に怪我を負わせるシーンを思い出しました

スラムダンク世代なので

なにかとスラムダンクを思い出してしまいます

 

話を戻しますが

体の接触がある以上、ある程度のラフプレーは仕方がない側面があるとは思いますが

露骨な暴行は、携帯電話やビデオ等に撮られてしまい、今回のような重大なトラブル、社会問題に発展してしまう可能性があるということを

成年未成年問わず

全てのプレイヤーの方には認識していただく必要があると思います

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アトム市川船橋法律事務所弁護士法人

 

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