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私はクレジットおよびサラ金7社より約500万円の借金をしていますが、毎月の支払いが半年前くらいから前からできなくなっています。知り合いから自己破産という方法があると聞いたのですが、どのような手続きなのでしょうか。

弁護士からの回答

弁護士からの回答

自己破産手続とは、簡単にいうと、現在の借金を返すことができない状態にあることを裁判所に認めてもらい、法律上返済の義務を免除してもらうという手続です。  

解説

自己破産とは

 自己破産とは、収入に比べ借金が多く、借金の返済ができないという状況になったときに、自ら(又は代理人によって)裁判所に申し立てて、高価な財産を現金化して債権者に分配するかわりに、残った借金の返済義務を免れる制度です。
 ただし、ギャンブルや浪費など一定の事由で作った借金に関しては返済義務を免れることができない場合もあります。

自己破産のメリット

 自己破産には以下のようなメリットがあります。
 ① 借金の取り立てが止まります。
 ② 免責がされると全ての借金を返済する必要がなくなります。
 ③ 借金を返済する必要がなくなるので、経済的に余裕が生まれます。

自己破産のデメリット

 自己破産には以下のようなデメリットがあります。
 ① 一定期間の間、借金をしたりクレジットカードが作れなくなります。
 ② 高額な財産は手放さなくてはなりません。
 ③ 申立から免責が確定するまでは、保険募集人や警備員、宅地建物取扱主任者など一定の職業に就くことができなくなります。

自己破産の要件

自己破産を裁判所に申し立てるには、以下の要件を満たすことが必要となります。

① 債務が一般的かつ継続的に支払えない状況にあること
② 7年以内に免責を受けていないこと
その他、詳細についてはご相談下さい。

自己破産手続の流れ

自己破産手続の流れは、
 ①地方裁判所に申立
 ②開始決定・同時廃止決定
 ③免責審尋
 ④免責許可決定
 ⑤免責許可決定の確定
 となっています。東京地方裁判所の場合、申立から終了までおおよそ2~3か月くらいかかります。
  なお、高額な財産がある場合や、借金をギャンブルや浪費で作ったなど免責不許可事由がある場合は、財産の換価をしたり、免責するべきか否かを調査するために破産管財人が就任し、破産手続を処理することになります。この場合については上記の流れと異なる流れとなり、また、期間も多少長くなります。

弁護士に依頼した場合

⑴ 貸金業者からの取り立てが止まります。

受任後、直ちに弁護士が受任したという通知を貸金業者に対し送付します。その結果、貸金業者からの取り立てが止みます。

⑵ 裁判所に自己破産手続の申立を行います。

裁判所に自己破産手続の申立を行います。

Q&A

⑴ 自己破産すると戸籍に載ったり周囲の人に知られたりするのですか?

 まず、自己破産をしてもそれが戸籍に記載されることはありません。
 また、基本的に周囲の人に知られることはありません。自己破産をすると官報に住所・氏名などが掲載されますが、官報は一般の人はまず見ることはありませんので、通常知られることはありません。

⑵ 自己破産をすると全ての財産を取られてしまうのですか?

 全ての財産を取られてしまうわけではありません。まず、99万円までの現金については自由財産として所持することが認められています。これは、破産手続が破産者の経済的な再生を目指す制度であるため、破産後の生活のために必要なものとして所持できるものとされているからです。
 また、東京地方裁判所の運用では20万円以下の財産については換価対象とならないこととなっています。したがって、換価されるのは20万円を超えるような高額な財産に限られます。

⑶ 自己破産をすると一生お金を借りたりクレジットカードを作れなくなるのですか?

 自己破産をすると信用機関情報に登録をされますので、一定期間の間お金を借りたりクレジットカードを作成することは難しくなります。その期間は概ね7~10年程度です。