弁護サービス

不動産問題

欠陥住宅問題

解決手続のご相談

弁護士への法律相談

法律相談

 新築した自宅に、ドアやサッシがスムーズに開閉できない、雨水が染み出す、リビングの床が鳴る等の問題があります。このような欠陥住宅に関する問題についてどのような解決方法があるのでしょうか。

弁護士からの回答

弁護士からの回答

 欠陥住宅問題の解決方法には、①示談、②民事調停、③民事訴訟、④住宅紛争審査会での解決、⑤建築工事紛争審査会での解決、⑥弁護士会の紛争解決センター等による解決があります。

解説

欠陥住宅問題の解決方法

 欠陥住宅問題の解決方法には、大きく分けて、①示談、②民事調停、③民事訴訟、④住宅紛争審査会での解決、⑤建築工事紛争審査会での解決、⑥弁護士会が主催する手続での解決があります。

示談

 住宅の建築を施工した業者と話し合いを行い、欠陥部分の補修や損害賠償を行う旨の契約を交わします。
 話し合いでの解決になりますので、一般的に、基礎や骨組みなどの構造に重大な欠陥がある場合や、瑕疵の根本原因について認識が違う場合には示談での解決は難しくなります。

民事調停

 民事調停は、簡単にいえば裁判所を利用した話し合いになります。示談と違い、調停委員という裁判所の人間が間に入り、納得できる解決に向けて説得などを行いますので、当事者間でまとまらなかった話し合いでも調停にすることでまとまることもあります。
 ただし、あくまでも話し合いなので、示談と同様、基礎や骨組みなどの構造に重大な欠陥がある場合や、瑕疵の根本原因について認識が違う場合には解決は難しくなります

民事訴訟

 当事者間での話し合いが難しい場合には、訴訟を起こして業者に請求を行います。訴訟の場合には予備調査だけでなく、本格的な調査を行い、詳細に原因を特定する必要があります。そのため、多くの費用や時間がかかります。

住宅紛争審査会

 各地の弁護士会が設置している住宅紛争審査会であっせん・調停・仲裁手続を行うことができます。住宅紛争審査会では、弁護士と建築士が紛争処理委員として関与して、紛争の解決を目指します。

建築工事紛争審査会

 建築業法に基づいて設置された期間である建築工事紛争審査会で、請負工事に関する紛争についてあっせん・調停・仲裁手続を行うことができます。建築工事紛争審査会では、請負工事に関する紛争しか扱えませんので、建売住宅の問題や設計者に対する請求に関する解決はできません。

弁護士会の紛争解決センター等

 各地の弁護士会で紛争解決センター等、紛争やトラブルの解決のあっせんや仲裁を行う手続が行われています。 そのような制度を使って解決する手続です。手続が柔軟で迅速、経済的であるというメリットがあります。

弁護士に依頼した場合

(1)契約書、設計図書の確認、依頼者からの事情聴取等を行い、法的責任追及の可能性をまずは検討します。
(2)専門家である建築士による予備調査に同行し、建築士と連携して、実際の欠陥の状況を把握します。
   併せて法的責任追及について具体的に検討します。
(3)業者に対し、内容証明郵便等により損害賠償を請求します。
(4)証拠の整理、訴状の作成等の訴訟提起の準備をします。