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北野映画が大好きなので、僕個人としては、この一連の騒動はかなりショックでした。

ビートたけしさんがオフィス北野から独立するという報道がなされ

それに続いて、たけし軍団の皆さんが、ブログなどで内紛の実態(個々人の認識)を続々と発表されました

このような状態を静観し続けるわけにはいかなかったもう一方の当事者のオフィス北野の森社長が

週刊新潮のロングインタビューに答えました

その要旨としては

①森社長がビートたけしさんの知らないところで

オフィス北野から5000万円を借り入れ大手親会社「東通」から55%の株を購入していたこと

②森社長と③オフィス北野の従業員の高給(ビートたけしさんとオフィス北野のギャラ取り分)

④東京フィルメックスという映画祭の運営費用の問題

について責任追及されているがこれらに問題がないこと

 

そして、⑤森社長がたけし軍団に取り囲まれて

株式をたけし軍団に贈与し、その贈与税の負担も森社長が行うことを誓約する書面を無理矢理作成させられた

というものです

 

まず①②③④についてですが

これらに関連する記載が真実であれば、会社の経営判断の問題なので法的問題点はほぼないかなと思いました。

なお①の部分が一番法律的な問題になり得るため簡単に解説します

 

約26年前に

オフィス北野の筆頭株主だったテレビ番組制作会社「東通」が会社更生法の適用申請を行った際に

オフィス北野に迷惑がかからないように、「東通」保有のオフィス北野株式55%を買い取ってもらいたいと急に森社長がオファーを受けたとのこと

これに対し、森社長は

ⅰオフィス北野の株式(自社株式)をオフィス北野が購入することは、当時の商法上は認められていなかったため

ⅱ急遽、オフィス北野から5000万円を借り入れて株を購入した

とのことでした

 

まず、ⅰに関してですが、

平成17年の商法(会社法)大改正前は

株式会社が自社株式を購入することは原則として認められませんでした

理由を書くと長くなりますが、会社が発行した株式を引き取ってもらったお金が会社の資本となっています。

会社の取引先などは、この資本を信頼して取引をしていますが、

自社株の買取を認めると、会社にあるはずの資本が漏出してしまうことになるので、取引先を害することになります。

そのため、取引先保護の観点から自社株の買取は原則アウトとされ、かなり例外的な場合のみOKとされていました

 

ですので、約26年前にオフィス北野が、自社株を買うことができなかったというⅰの部分には間違いはありません

なお、社長が個人で自社株を購入することには問題はありません

 

次に、ⅱの借入の点ですが

森社長がオフィス北野からお金を借り入れる際には、取締役会の事前の承諾が必要で

もし承諾を得られていなければ、その貸し付けは無効となり、直ちにお金を返さなければならないことになります

なぜなら、会社が社長にお金を貸すということは

貸主である会社のメリットデメリットと

借主である社長のメリットデメリットが衝突することになります

(いわゆる利益相反の状態)

 

森社長は急遽会社から5000万円を借り入れたとのことですので

取締役会の事前の承諾を得ていなかったのかもしれません

しかし、借り入れの後に、会社が承諾をすれば、無効とはならなくなります

森社長曰く、貸し付けに関する取締役会議事録があるとのことですので、貸し付けも無効ではないのでしょう

 

このように、森社長の反論には法的な問題はないものと思われます

とはいえ、オフィス北野に不可欠なビートたけしさんへの説明責任という道義的な問題はあるのかもしれませんが・・・

 

一方、法律上大きな問題になり得るのは⑤の部分です

複数人で取り囲んで、株式譲渡するよう詰め寄り

その内容の書面作成を強要するような行為は

強要罪(刑法223条 3年以下の懲役)

さらに、現実に株式の名義書き換えを行っているのであれば

恐喝罪(249条 10年以下の懲役)

にも該当し得ます

※ この書類を用いた株式の名義書き換えがどこまで進んでいるかによります

オフィス北野の株式の価値は決して安くないでしょうから

もし森社長が警察に対して告訴や被害届を出すようなことになれば

警察も動かざるを得ない案件になると思います

 

ビートたけしさんは、日本の芸能界には欠かせない方だと思います

僕の個人的な意見ですが

そしてたけし軍団の方々も日本のバラエティには欠かせません

一方、北野映画を支えてきたオフィス北野の存続も重要です

大きなトラブルにならずに

和解できることを祈っています

そして、今後の報道にも注目していきたいです

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