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「土地を有効活用しましょう!」

「土地を担保にお金を借り入れてマンションを建築しましょう!」

「管理等は私たちが行います!」

「賃料も保証しますのでご安心ください!」

「今後かかる経費を踏まえたシミュレーションはこちらです」

といって渡されたシミュレーションの経費が明らかに現実に即していない・・・

こういったトラブルが多くあります

 

また最近ニュースになったものとしてサブリース問題があります

要は、高額なローンを組んで土地にマンションなどを建てて

不動産業者がそのマンションを一括して借り上げる

その際に不動産業者が賃料保証を謳って所有者を安心させる

そして、借り上げマンションを賃貸して、その賃料から管理委託費などを差し引いてオーナーに支払う

 

しかし実態としては

賃料保証をする!と言っておきながら、実際、建物建築後に賃貸マンション経営を始めてみると

なにかと難癖をつけて家賃保証してくれない

土地所有者は、ローンは負担しているし、管理委託契約を不動産業者としているから喧嘩するに喧嘩できない

結局得をするのは、リスクなく管理委託料をせしめている不動産業者

このようなトラブルを、CMなどでよく聞く業者がバンバン行っています

 

このサブリース問題は集団訴訟にも発展しています

今後の動向に注目したいです

 

今回は、このようなサブリース問題とも関連する事案のご紹介です

土地所有者に賃貸マンション建築を唆し、管理委託契約を締結して利益を得ていた不動産業者に対し

5300万円もの賠償が認められた事案です

ポイントは、マンション建築時の説明義務違反です

 

【概要】

原告は銀行から3億6000万円もの借入をして平成9年10月、不動産業者(被告)との間でマンション建築工事に係る請負契約を締結し、マンションは平成12年3月に完成しました。
その後原告は平成23年4月20日、本件建物及び同建物の敷地を、代金2億4,500万円で売却しました。

【東京地裁の判断】

結論として、不動産業者には「適切な説明を行うべき信義則上の義務」があると判断し

その義務を怠った場合には損害を賠償する義務があると判断しました

「被告は、建物建築請負、不動産の管理の受託、賃貸借等を業として行う事業者であり、かつ、本件建物の建築を請け負うとともに、管理委託契約を締結し、管理委託費を受領することにより利益を得る立場にあったものである」とした上で「被告には、本件請負契約の勧誘や説明に際し、原告に対し、契約を締結するか否かについて的確な判断ができるよう正確な情報を提供した上で、適切な説明を行うべき信義則上の義務があったというべきである。また、被告が前記義務に違反した結果、原告において的確な判断ができないまま、本件請負契約を締結し、本件賃貸事業を実施した場合には、被告は、原告に対して、「同義務違反の不法行為に基づき、損害を賠償すべき義務を負うものである。」としました。

【裁判での主張の攻防とそれに対する判断】

原告は以下の5つの不法行為があると主張しましたが、採用されたのは4つ目の収支見込に関する説明義務違反でした

①「『九割保証』を強調し、空室の場合でも被告側が家賃の九割を保証してくれるため、原告にとっての空室リスクがないかのような説明をして、勧誘し、その結果、原告をして、空室が出た場合でも経済的リスクがほとんどないとの誤信をさせた」

⇒原告の供述の信用性が乏しい

②「駐車場経営を止めて、マンションを建ててその後維持していくことのリスク(固定資産税の負担、修繕の負担等)などについて言及しなかった」

⇒それくらい知り得べき

③「四〇年間、一度も空室がなく、家賃は二〇年間上がり続け、二〇年目以降は下がらないというあり得ないシュミレーションを行った」

⇒おかしいことに気付くべき

④「修繕費を含む事業収支見込みについて不正確な説明を行った」

⇒これは義務違反あり

⑤「本件建物の周辺に、本件建物と同様の単身者マンションが建つ可能性について説明せず、それどころか、『周りには建たない。』と説明した」

⇒説明義務違反なし

「修繕費を含む事業収支見込み」に関する主張については

「いかなる程度の修繕費用の支出が見込まれるかは、三億六〇〇〇万円ものローン債務を負担した上で、大規模建物を建築し、これに係る賃貸事業を開始すべきか検討していた原告にとって、重要な事項であったというべきである」とした上で

「原告は、本件賃貸事業を実施しなくても、本件建物の敷地部分に係る駐車場経営による年間約五〇〇万円の収益を得ていたところ、その経営に係る負担は、本件建物のような大規模建物の建築及び管理に伴う負担に比して相当程度軽度であることがうかがわれるところ、被告から修繕費について正確な説明がなされていた場合は、多額のローン債務を負担してまで本件賃貸事業を実施するとの選択に至らなかった可能性が高い。」としました。

さらに、「本件提案書一には、『本試算書における年度別損益・資金繰り予想表で示した家賃をはじめとする各種収益・費用等の金額は、現時点で試算するところの中・長期予想を含んでおり、その金額を保証するものではありません』などと記載されていたことを考慮しても・・・原被告の各属性や利益状況、被告が説明した金額と実際に必要となり得る金額との乖離が著しいことなどに照らし、被告が修繕費を含む事業収支見込みについて不正確な説明を行ったことは・・・義務に違反し、不法行為を構成するというべきである。」としました。

その上で「原告は、駐車場経営により年額五〇〇万円程度の収益を得ていたところ、修繕費を含む事業収支について正確な情報に基づく適切な説明がなされていた場合には、合計三億六〇〇〇万円ものローン債務を負担してまでして、本件請負契約を締結の上、本件賃貸事業を営まなかった可能性が高いものであり、被告が前記義務に違反した結果、原告において的確な判断ができないまま、本件請負契約を締結し、本件賃貸事業を実施したものといえ、被告は、原告に対して、同義務違反の不法行為に基づき、損害を賠償すべき義務を負う。被告は、本件請負契約の締結に先立ち、本件賃貸事業に係る事業収支、特に、修繕費についての説明において、信義則上の義務に違反したところ、同違反は原告に対する不法行為を構成するというべきである。」とし、原告が被った損害として、建築費3億6,000万円から、本件建物の売却代金1億7,115万円及び建物を建築したことによる(駐車場経営を継続していた場合と比べた)超過利益相当額約1億3,500万円を控除した5,304万2,412円の支払いを命じました。

【今後について】

今回の判断は

「賃貸マンションへの不動産投資を持ち掛けられたけど全然収益が上がらない」

「説明通りに全く利益が得られていない」

と感じられている多くの土地所有者に、建築をあっせんした不動産業者を相手とした訴訟のチャンスを与える非常に有益な判決だと思われます

また上記のとおり、

サブリース問題等の不動産投資詐欺のような案件についても

重い説明義務違反を課す内容なので、大きな影響を与えると思います。

 

(非常にわかりやすかったので株式会社K’sプライベートコンサルティングのブログを参考にさせていただきました。)

abemaTV「有罪率99.9%」の刑事裁判で無罪連発 “勝訴請負人”弁護士の信念とは

 

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