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平成から令和への元号変更に伴う

史上最大級のお祭り大型連休ゴールデンウィークがまもなく終わります

 

思いっきり休まれた方、仕事ばかりされていた方色々といると思います

 

今回のような連休があると、

自分の人生についてゆっくりと見直してみた結果、新しい仕事に就きたい、起業したいとの想いに至る方

はたまたいわゆる「5月病」で単に仕事に行くのがともかく嫌になって行かなくなる方

等もいると思います

 

 

そこで、今回は、仕事に急に行かなくなる場合

要はバックレのリスクについて説明させていただきます

社員・バイトと会社の法律関係は?

社員はもとより、バイトであっても

会社・バイト先とは雇用契約を締結し、法律による権利義務が与えられている状態です

 

法律的には、バイトだから気軽に辞めてもバックレもOK

ということにはなりません

 

民法623条
雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。

バックレは法律的にはどういう行為?

 

法律にもあるように、雇用契約では

雇う側が、報酬(賃金)を払う義務を負うのに対して

雇われる側は、指示された労働に従事する義務(労務提供義務)を負います

つまり、バックレは
指示された労働に従事しない行為、労務提供義務を怠るという行為になります

お金を借りたのに返さない、物を買ったのにお金を払わない

のと質的には同じ債務不履行です

 

そして、バックレによって会社側に損害が生じた場合
例えばお店が開けられない、製品の製造ができない等の損害が生じた場合、業務停止になった場合等は
その発生した損害を賠償する義務が発生する可能性があります

この賠償額は、給与として与えられる金額を大幅に超える可能性も場合によってはあり得るでしょう

「行きたくないからバックレよう」
そんな気持ちで適切な連絡や処理をせずに無連絡でバックレると
結果的にとんでもない損害賠償の支払い義務を負わされるリスクもあるのです

どうすれば会社を辞められる?

一方で、社員・バイトには仕事を辞める自由があります

ただ通常の辞職の場合

「今日をもって御社を辞めて、明日から別な会社に行きます」

は法律的にはできません

 

法律では、

辞職の場合も直ちに契約終了となるわけではなく
2週間の経過をもって終了となります
つまり、裏を返すと、辞めたい日の2週間前に辞めますと言わなければなりません

民法627

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

 

ただこの規定は、労働者にとって有利な規定という側面があります

 

就業規則に

「辞職する場合は、1カ月前までに書面で通知すること」

などと、2週間以上の猶予期間を義務付けている会社も少なくありません

 

さらに、そのような就業規則がなくても

辞職の意思を伝えた際に

「今は繁忙期だから辞められたら困る。3か月後に辞職することにしてくれ」

「こっちもこまるから受け取れない」

などと辞職を拒否する対応をされることもあります

 

これらの場合でも

会社の就業規則や上司の意向は無視してよく

上記の民法の規定により

辞職の意思表示後2週間をもって雇用契約が終了となります

 

むしろこのことは、会社経営者の方が理解していなければならないでしょう

 

会社経営者は、社員・バイトがいつ辞めると言ってくるかわからないリスクを負っています

そして、その意思を表示された時から2週間以内に、再募集や配置換えなど対応策をとりましょう

というのが法律上の建前です

なお、有休消化の問題もあるので、2週間も余裕がないことも多いと思います

 

雇用契約によって社員の負うその他の義務

バイトテロ

平成最後の頃

食品をごみ箱に投げ入れたり、売り物を食べたりする動画が拡散されるという

いわゆるバイトテロが本当に多く起きました

 

このバイトテロを起こしたバイトも

会社やバイト先に対する忠実義務違反という債務不履行に基づく損害賠償責任

また不法行為による損害賠償責任

などの民事上の重い責任を負わされることになります

 

さらに偽計業務妨害罪や器物損壊罪などの刑法犯にもなり得ます

 

お金や商品の無断持ち去り

いうまでもありませんが、会社にある金品を勝手に持って行った場合
窃盗罪や横領罪という刑法犯になり得ます

さらに、民事上も

忠実義務違反、不法行為責任などを根拠に

持ち去った分相当額の金銭賠償のみならず

その他金品が奪われたことによって発生した多くの損害も支払わなければならないことになります

 

会社をスマートに辞めるには?

本来、ゴールデンウィーク明けに仕事を辞めたいのであれば

連休前に予め辞職の意思を記載した内容証明を会社に送っておくべきでしょう。

 

注意していただきたいのは

2週間という期間のスタートは

会社に退職届が届いた時点

要は事務が受け取った時点(到達主義(民法97Ⅰ))

になります

 

今回の場合、連休前に内容証明を郵便局から出したとしても

郵便局員が職場に届けた時点で、既に連休中で誰も会社にいなければ

実際の退職届が届くのは連休明けの7日以降

つまり、7日から2週間後に退職

ということになることにご注意いただきたいです

 

有給休暇の最終行使

 

さらに有給休暇が溜まっているのであれば

会社によほどの事情がない限り

会社は有給休暇の取得を拒否できませんので

2週間フルに有休を使って

2週間後の退職日を迎えるというのが、一番ストレスが少なくスマートな辞め方ではないかと思います

 

会社側は、それをやられると結構きついですが・・・

 

退職代行にご注意を

 

会社に対して退職の意思表示をしづらい方に代わって

退職の連絡をしたり、内容証明を送ってくれるという

「退職代行」

がワイドショーなどで多く取り上げられています

 

しかし、

この退職代行の多くが弁護士法違反

になります

弁護士法72条

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

 

金銭を得る目的で(有償で)法律業務

つまり法的な交渉や和解を行ってよいのは弁護士だけです

 

これに違反すると

2年以下の懲役または300万円以下の罰金

という罰則もあります

一般人はダメ

行政書士もダメ

司法書士も税理士も社労士もダメ

弁護士のみOKなのです

 

単に内容証明だけを作ってあげるという代書業務であれば

弁護士法には触れませんが

会社に電話をしたり

会社から本人にかかってきた電話に代わりに対応したり

というのは法的な交渉業務になります

 

なんといっても、専門家ではない人に解決をゆだねること自体が

法的に誤った方向に導いてしまうリスクがありますし

結局そういう退職代行業者は、いざトラブルになったら、

弁護士のところに行け

といいます

つまり、退職代行業者に支払った報酬は結局無駄になるのです

 

弁護士以外の退職代行にはお気を付けください

五月病でどうしても会社に行けない場合の最終手段

 

以上のように、ゴールデンウィーク前に退職届を出していたり

有給休暇があったり

という事情があれば、ゴールデンウィーク明けに退職したり、退職に向けて休むことはできるでしょう

しかし、
いわゆる「五月病」の方
4月の業務で精神的に追い詰められてしまって
ゴールデンウィークを経て全く職場に行けなくなってしまったような方
もいるのではないかと思います

 

報道によると、ゴールデンウィーク前の退職代行への駆け込みが相当多かったようです

そういう方の中には、郵便も送ってないし、有給もありません、でも連休明けどうしても行きたくない
という方もいるはず
そうなる場合、
直ちに退職届を内容証明で送る
もしくは、開封確認を付けたメールを送るなどして
できる限り早期に退職の意思表示を行ってください
そのうえで、体調不良を理由とした欠勤の連絡を併せて行ってください
メンタルクリニックや精神科でのカウンセリングを受けておくことも重要でしょう

 

連休明け、若干ごたごたする可能性もありますが

会社にしっかりと意思表示をすること、欠勤の連絡をすること

さえしていれば、会社側が賠償を求める裁判までしてくるリスクは少ないと思われます

僕は、経営者から従業員がメンタルを病んでしまって

会社が回らなくて本当に困っているという相談も受けることもありますが

「そういうもんなんです。従業員が来なくなるリスクは常にあります。しょうがないです」

と理解してもらうことも少なくありません

 

裏を返すと経営者は

こういう従業員が出てしまうことも加味して、経営をしなければならないということです。

経営者は辛いですよね。

 

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